インターネットの普及により、直接会っての名刺交換のほどが減ってきた現在、オンラインコミュニケーションが一般的になっています。しかし、名刺を実際に交わすシチュエーションが全く存在しないわけではありません。
特に、新たな職場に就いた時などは、適切な名刺のやりとりのエチケットを把握しておく必要があります。名刺を受け取る際は、「頂戴いたします」と明確に伝え、礼儀正しく両手で受けるのが重要です。
名刺を交換する際の流れや、名刺を携帯・保管する方法にも気を配ることが大切です。さらに、思いがけず名刺を交換することになったときに、自分の名刺が不足しないように備えることもスマートな対応となります。
名刺の受け取り方についてのコツ
名刺をいただく際には、きちんと「頂戴いたします」と言うようにしましょう。
日本語で「頂戴いたします」
名刺を交換する時は、両手で丁寧に受け取り、「頂戴いたします」とはっきりと伝えることが礼儀です。片手で受け取ったり黙っているのは、避けるべき行動です。
初めてのビジネスの場でも、この基本的なエチケットを押さえておけば心配は要りません。しっかり声を出して、相手に好感を持ってもらいましょう。
名刺上の名前をチェックして復唱する
名刺を受け取ってから急いでしまわずに、まずはそこに書かれた情報を読んで確認しましょう。
名前を確認した上で、「〇〇さん、よろしくお願いします」と復唱することにより、相手への尊重を示し、信頼感を築くことにつながります。
良好なビジネス関係を構築するうえで、名刺は相手の正確な情報を把握するためにも欠かせないものですから、名前だけでなく肩書や連絡先もしっかり目を通すようにしましょう。
氏名の正しい発音の確認
もし名刺に記された名前が珍しい漢字や読みづらい場合は、その場でどのように読むのか確認することが大事です。その場合「お名前は珍しいですね、正しい読み方を教えていただけますか?」と軽く尋ねるのが適切です。
初めて会う相手の名前の読み方を尋ねるのは無礼ではなく、むしろその名前を正確に覚えようという姿勢が相手に好意を持たれるきっかけにもなります。
ただし、質問の際には声の調子を少し落とし、敬意を表しつつ控えめに尋ねることが重要です。
名刺交換会があったのだが、壁から半径1メートルくらいを移動して終わった自分…なかなか名刺交換って難しいな。私の中の人見知りが邪魔をする#mkpr2024 #ふりかえり
— asquita@comms (@asquita) August 29, 2024
ビジネスシーンにおける名刺交換の3つの基本エチケット
プロフェッショナルなビジネスのやり取りには、名刺交換の技術が不可欠です。
以下の三つのエチケットを身につけて、印象に残る名刺交換を心がけましょう。
常に清潔な名刺を用いる
提供する名刺はいつでも清潔かつ新品の状態を保つべきです。長く保管して使っていなかった名刺の場合は、損傷していないか、交換前にチェックを忘れずに実施しましょう。
転職した場合には、新しい名刺に間違いがないかも、丹念に確認することが必要です。
デキるビジネスパーソンは立って名刺交換
名刺交換を行う際は、座ってではなく、立ち姿勢で実施します。テーブルが間に存在する場合は、正しい場所に移動したあとに名刺交換を行ってください。
また相手の方がすでに名刺を準備している場合は、慌てず正しい位置で名刺交換すれば、礼儀には反しないでしょう。
自信をもって名刺を提示する
名刺交換は、通例では目下の者が先に提出するのが慣習ですが、もし相手の方が先に名刺を出した場合も冷静を保ちましょう。
また相手の出方を待つより、「名刺交換していただけますか」と率先して提案し、自己紹介を行うことで、良い印象を与えます。
そして名刺はいつでも渡せるよう手元に備えて、円滑な交換を実現しましょう。
一週間おーわり!!!
名刺入れにストックがなかった!訪問直前に気づいてよかった…。名刺交換する時になかったら沈黙の時間が流れるところだったな😢名刺入れを持ってればいいってもんじゃないな〜中身も確認しよ。いつもメールでやり取りしてた方だったから救われた🥹お疲れさまでした🍻— ちんあなご (@AanagoRnCchi) August 30, 2024
名刺の不携帯時のスマートな対応策
ビジネスシーンでは、思わぬ事態で名刺が手元にない場合が生じることがあります。
そんな時のために、上手な処理方法を教えます。
提供された名刺は敬意を込めて受け取る
たとえ自分が名刺を持っていなくとも、提供された名刺は丁寧に受け取りましょう。相手から「名刺をいただけますか」と言われた際に、「残念ながら名刺がないので」と断るのは得策ではありません。
相手の情報を手に入れる大切なアクションである名刺交換は、感謝を込めて両手で受け、「ありがとうございます」と応じましょう。
名刺がない旨を伝えつつ、しっかり自己紹介する
相手の名刺を受け取った際は、自分の名刺がなくて申し訳ない旨をはっきり伝えつつ、「名刺は現在準備できておりませんが、私は○○と申します」と堂々と自己紹介を行いましょう。
このひと手間によって、相手に対する誠意が伝わり良い印象を与えることができますし、名前と顔をしっかり覚えてもらう絶好のチャンスとも言えます。
名刺ケースの携帯はマスト
仮に自分の名刺を持っていなかったとしても、相手の名刺をきちんと保管できるよう名刺ケースは常に携帯しましょう。
名刺を丁寧に保管することはビジネスマナーのひとつとされており、相手にも好印象を与えるポイントになります。
名刺交換の基本マナーと心得
ビジネスの場において、名刺を渡された時は礼儀正しく「ありがとうございます」と言いながら、両手を使って丁寧に受け取りましょう。
その際、相手の名前の読み方に誤りがないか、確かめることが肝心です。
たとえ自分の名刺がない状況であっても、相手からの名刺は両手でしっかりと受け、先に自分の自己紹介を済ませた後で、その名刺を名刺入れに入れるべきです。これを怠らずに行うためにも、名刺入れは絶対に携帯しているべきアイテムです。
名刺を交換する行為は、日常のビジネスシーンにおける非常に重要なエチケットの一つです。適切なマナーを保つことで、その場における自己のプロフェッショナリズムを示すことができるのです。